今日はお昼に勤務先で持参した手羽元のクリーム煮を指で食べた。
お昼ご飯は持参することが多い。冷蔵庫にあるものはなんでも持って行く。味噌汁、鍋、アクアパッツア、パスタ、すき焼き、親子丼なんでも。何個でも。お弁当箱にチマチマ仕切りを作ったり、カップを使ったりするのが面倒だから、小さい保存容器そのまま持っていったり、大きなタッパーに味やら汁やら混ざるをの承知でご飯の上に直接おかずを何種類か乗せたりもする。
恥ずかしくないのかと言われると、恥ずかしいと思う日もある。一般に、お弁当とはお弁当箱に一つ一つのおかずを分けてお行儀よく、彩りよく並んでいるのが良いお弁当だと思うから。一方で、私のお弁当には彩りや配列といった美的な要素は残念ながら一切ない。
それでも、どんなに、こんなの持っていっていいのかしら?思う日もお弁当を持って行く。そっちの方が自分にはあっているから。
勤務先が変わってお弁当持参の人より買って食べている人が多くなった。昼過ぎのゴミ箱はお弁当容器で溢れている。
自炊の方が本当にエコなのかと言われると、そうでもない一面もあって、肉や野菜の包装のゴミが出たり、なんだかんだ家庭ゴミは結構多い。しかし、トレーやパックは貯まったらスーパーのリサイクルボックスに持ち込むこともできるし、食品そのものも皮付きのまま調理したり、残り部分を出汁に使ったり、やろうと思えばゴミを減らすいろんな工夫ができる。
また、ゴミの問題だけではなく、材料も好きな産地のものを選べるし、得体の知れない添加物や脂肪注入された加工肉を避けることもできる。何より、あー今日も食べたいものは売ってなかったなーと嘆かずに済む。時間的にも余裕のないお昼休みにお店まで足を運んで、消去法で食事を選んで結構な金額をお支払いするのが私は好きじゃなかった。それはもちろん、お昼の時間が近づいてきて、残り物弁当に毎日ワクワクするわけではない。大体簡単なものしか作らないし、残り物だし。それでも、味とコストのバランスを考えた時に、私にとってはお弁当の方がマシだった。特にコンビニ弁当は化学調味料の苦味を感じるから苦手。化学調味料に苦味なんてないのかも知れないけど、おにぎりでもなんでも独特の人工的な味が気になってしまう。
だから、私はカッコ悪くても恥ずかしくても持参のお弁当が良い。自分と環境の健康のために、お昼ご飯はお弁当の持参がもっと主流になったらいいのにと思う。
昔学校の先生が日の丸弁当を持って行くのは貧しさを象徴するようで恥ずかしかったと言っていたけれど、今度は反対に豊かさに歯止めが効かなくなっているのではないだろうか。毎日違ういろんな種類のおかずが入ったお弁当。コンビニでだって、おにぎり、サンドウィッチ、麻婆丼、パスタ、麺類いろんな種類から選ぶことができる。
日の丸弁当に飽き足らず、豊かさを追求しすぎたゆえに時間、お金、健康?、食料品といったいろんな資源を無駄にしていないだろうか。
いろんな種類のおかずや毎日違うものを作ろうと思えば、当然たくさんの種類の材料や調理器具が必要になり、調理するための時間も必要になる。また、いろんな種類のお弁当をお店に置いておこうと思えば、売れ残って破棄する分も増えてくる。海外の料理を取り入れようとすることでエネルギーも過多になり生活習慣病も増える。
決して、日本食以外に反対しているわけではないし、多様な食生活は文化的にも健康的にも重要だと思う。ただ、日の丸弁当が恥ずかしいとか、毎日違うものを食べなければいけないとか、決めつけずにもっと自由に、みんなが自分の意思で好きなものを食べれるようになれたらいいなと思うのです。